マイヅルテンナンショウの発芽実験

白井勝二     


マイヅルテンナンショウについて

 マイヅルテンナンショウは多年草で、4月に芽出し、5~6月に開花し、秋にはトウモロコシ状に赤い果実がつきます。花を咲かせ種子のついた株は、種子に栄養を取られて球根は小さくなります。

  テンナンショウ属の仲間は雄株、雌株に分かれていますが、一般的に小型の株は葉のみで、中株は雄花がつき、生長して大株になると雌株が多いですが、マイヅルテンナンショウは、中型の株は雄花だけで大型の株になると上部に雄花、下部に雌花がつき、結実し赤い果実をつけます。

 

  春先、小型の葉が密集して芽吹きし、その後中央から太い茎が出てきて高さ60~80㎝に生長します。これは球茎の周りに子球がたくさんでき、この子球からの芽出しが先行的に出るからです。子球は年々大きくなり4年で親株と同じ大きさに育ちます。

マイヅルテンナンショウの芽吹き5月の画像
芽吹き 5月
マイズルテンナンショウ6月の画像
生長 6月
マイヅルテンナンショウの花の断面の画像
花の断面 上部に雄花群 下部に雌花群
マイヅルテンナンショウの結実の画像
結実
マイヅルテンナンショウの赤熟した実の画像
赤く色づいた果実 秋


発芽実験の方法と経過

 果実からの発芽はどのようになるのか、種蒔きによる発芽を試みました。

 自然状態では、小鳥がつまみ、発芽抑制物資を含む果皮、果肉が除去され糞という肥料付きで、地上に散布されるので、実験では果肉を水洗いして取り除いた種子と、赤い果実のままを12月に蒔きました。その後は、湿潤を保つよう枯葉で覆い管理し、3月に枯葉を取り除きました。

 ウラシマソウも、参考のために、同様の発芽実験を行いました。

マイヅルテンナンショウの赤い果実の画像
果実
マイヅルテンナンショウの果肉を取り除いた果実
果肉を取り除いた果実

マイヅルテンナンショウ発芽実験のための播種の画像
播種 12月19日
マイヅルテンナンショウ発芽実験の結果の画像
発芽 5月8日


発芽の状態

種子から胚軸が出て根が伸びる様子の画像 4月5日
種子から胚軸が出て根が伸びる 4月5日
胚軸から発芽第1葉が伸び出し直立する様子の画像 4月23日 
胚軸から発芽第1葉が伸び出し直立する 4月23日 
発芽後すぐに緑の葉となった状況の画像 5月2日
発芽後すぐに緑色の葉となった状況 5月2日
マイヅルテンナンショウ発芽直後の画像

マイヅルテンナンショウ発芽直後の画像
発芽したマイヅルテンナンショウの全体画像


発芽実験の結果

 結果は果肉を取り除いた種子は発芽しましたが、赤い果実のままでは発芽しませんでした。

 また、低温で保存した3月蒔きも別途行いましたが同様の結果でした。

 ウラシマソウも同様な処理をして蒔きましたが、地表での発芽は確認できませんでした。

 資料によると一年目は地中で発芽し、地表に出るのは2年目のことであるとあり、来年が楽しみです。