知る活動

 

2023年


学習会 2023/03/25

会場:ハートランド城(旧藤岡スポーツふれあいセンター)研修室

 

コロナ禍を経て、久しぶりの学習会です。

 最初の発表者は、会員の青木雅夫さん。去年遊水地で新たに発見されたドクニンジンについてで、タイトルは「巴波川にドクニンジン」です。

 遊水地で見られるセリ科植物の種類と分類の話から始まって、ドクニンジンの分布、毒性の詳細を化学式を用いて説明し、摂取した場合の症状にも言及しました。それから発芽実験の結果や葉、花序、果実、茎の形態とシャクとの比較を詳しく説明しました。青木さんが撮影した写真が満載で、とてもわかりやすかったです。

そのあと、やはり青木さんから、去年遊水地で見つかったエドヒガンの詳しい形態について説明がありました。(最初の予定ではこのあと皆でエドヒガンの花見をするわけだったのですが、本降りの雨と、今年の開花が早すぎたため、見ごろを過ぎたということで断念しました。残念です。)

 

 次の発表者は、同じく会員の白井勝二さん。2019年の台風で堆積した土砂や、2021年天候不順でヨシ焼きが行われなかった時の影響を踏まえた、ここ4、5年間の遊水地の状況を説明されました。特にサクラソウの株数の変化、開花した株の割合など、細かな数値で示されて、変化がはっきりわかりました。

 また、ノジトラノオ、タチスミレ、フジバカマ、エビネ、シムラニンジンなどの現況もその折々の生育状況を撮影されており、被害状況などがはっきりわかりました。イノシシの掘り起こした希少植物の根を埋め戻す修復作業などもされており、感銘を受けました。

 

 久しぶりの学習会で、想定外のことがひとつ。プロジェクターとパソコンをつなぐケーブルがない! 古河市在住の会員が自宅までとりにいってくれて事なきを得ました。その間、国土交通省出身の会員が、隣の部屋に展示してある、100年前の遊水地を描いた古図の解説をしてくれたのは意外な収穫でしたけれど。無事に終わって、ほっとしました。(YT)

まず、セリ科の植物(これはハナウド)について解説中

待ち時間に、展示「100年前の渡良瀬遊水地と今」の解説



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