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観察会(一般参加) 2020/09/19

 

 新型コロナによる自粛で、5月に予定していた一般公開の観察会は中止になったため、今年初めての観察会が行われました。ちょうどワタラセツリフネソウが咲いている時期なので、「ワタラセツリフネソウの4つの花を探してみましょう」と題した観察会です。天気が心配された中、会員9名、一般参加の方4名の13名が参加しました。

 まず、ワタラセツリフネソウの発見者である大和田会長から、詳細な資料をもとに、ワタラセツリフネソウについて、発見の経緯、ツリフネソウとの違い、ワタラセツリフネソウの花の4つのタイプ(花の内部が黄色・斑あり、黄色・斑なし、白・斑あり、白・斑なし)について、説明がありました。その後、咲いている場所に移動し、4つの花を探しました。その頃から雨が降り始めましたが、雨にも負けず、探したところ、「白・斑あり」が多く、「白・斑なし」も見られました。「黄色・斑あり」は観察した場所では一株しか見つからず、「黄色・斑なし」は見つけられませんでした。また、「白・斑あり」のなかで、花が小さく、花の色が薄い株もありました。

 昨年も会員有志で4つの花について調査しました(以下の2019/09/21参照)が、「黄色・斑あり」が最も多く、その他のもの、特に無斑のものは僅かでした。調査場所によって違いが大きいことがわかります。

 雨が激しくなり、それ以上観察ができないので、近辺に咲いているサクラタデアゼオトギリを見て、11時過ぎに観察会を終えました。

 東京や千葉など、遠くから参加された方もあり、とくに一般参加の方には、時間も内容も不十分な観察会になったこと、申し訳なかったです。こんな状態ですが、ありがたいことに、3名の方が新たに会員なってくださいました。ありがとうございました。(HS)

 

「知る活動2020」にも同じ記事掲載



観察会(一般参加) 2019/09/21

 今回は、一般参加の第二回観察会でした。参加の方の希望で、タヌキマメを見に行きました。開花は午後ということなので、咲いているかどうかと思いながら、現地に赴くと、やはりまだ咲いていないものが多い中、それでもいくつかの株には花が咲いていました。タヌキマメは、名前も実物も本当にユニークで、花が咲く前は、茶色のふさふさした毛に覆われた萼に包まれているのに対し、開花すると、青紫の花の可憐さ、そのギャップの大きさに驚きます。タヌキマメという名は、この長い毛に覆われている萼が狸(小狸)に似ているから付けられたとのことです。

 参加の皆さんは、遊水地にある花をできるだけ多く見たいとのことでしたが、なにしろ遊水地は広大で、花も散らばっているため、午前の観察会は、タヌキマメの群生地(以前は群生していたようですが、現在は草刈り等で少なくなっています)のみで終了時間になりました。その他、アオヒメタデツルマメヒメジソアキノノゲシなども咲いていました。ツルマメは大豆の原種と言われ、大豆よりは小さいですが、ちゃんとマメができていました。

 午後は、会員有志で、今満開のワタラセツリフネソウの4タイプ(花の内部の色と斑点の有無でタイプ分けされ、内部に黄色の部分があり斑点あり・なし、内部が白で斑点あり・なし)の頻度の調査を群生地で行いました。その結果、黄・斑337株、白・斑199株、 黄・無斑6株、白・無斑4株で、黄色の斑点のものが最も多く、無斑のものは僅かでした。調査場所によっても違いがあると思いますので、さらに調査を進める必要があると思います。(HS)

 

「知る活動2019」にも同じ記事掲載

 


今回観察されたワタラセツリフネソウ、黄・斑点、白・斑点、 黄・無斑、白・無斑の4タイプ


調査会 2019/06/01

 今回の調査会は、NHKテレビ「新日本紀行」の取材陣が入ることになりました。

 始まるまでは取材陣のカメラを意識したりしていたのですが、 いざ現地に分け入ると、もう目の前の植物に夢中。直接カメラを向けられた人以外は、タチスミレのお花畑にハナムグラの群生、ホソバオグルマの芽生えなど、絶滅危惧種を堪能しました。マイヅルテンナンショウの開花株やシロバナタカアザミの咲き始めの株も複数あって、充実の調査地でした。ただ、外来種のキキョウソウが所々にきれいな花を咲かせていたのが、目をひそめたらいいのか、単純にきれいだなあと思えばいいのか・・ 取材陣は1時間強で引き上げました。7月20日に4Kで放映されるそうです。可能な方は、ぜひご覧になってください。

 そのあとは第三調節池でレンリソウの観察。このへんにあるはずだとずいぶん探したけれど、でもまさかここにはあるまい、と思った場所にたくさん咲いていて、思い込みの不毛さ、考えの甘さを痛感しました。そのあとは有志で、この前ジョウロウスゲを見つけた池の周りを、できるだけ歩いてみようということに。道なき道がほとんどで、しかも水位が高く、難儀しましたが、向こう岸にあたる場所のエゾミソハギの群生、アゼナルコの大群生、マツカサススキ、ウナギツカミの仲間、タコノアシなどに出会えるたび、疲れが吹き飛びました。ハルタデは咲いていましたが、葉っぱだけのタデはいっぱいあっても何のタデだかわからない、とりあえず食べてみようと口にしたら、辛いこと辛いこと! ヤナギタデだったのです。

 風が吹いて、ヨシの葉を波たてる。オオヨシキリが鳴く。アカボシゴマダラの春型が、白い羽を翻して飛んでゆく。オオルリハムシやコガネムシが、草むらでキラキラ光っている。遊水地は、いいなあ! とても自由で、私たちと虫たちと鳥たちと草木たち、そして風や光や雲や水、みんな同等です。(YT)

 

「知る活動2019」にも同じ記事掲載



観察会(一般参加) 2019/05/25

快晴の空の下、植物の会として初めての一般参加者を交えての観察会が開かれました。場所は、一般参加の方の希望をお聞きして決定。午前には池内水路の水際へ。先日の大雨で水を被り、ヤガミスゲ、コギシギシ、コイヌガラシオオアブノメなどがみんな泥色をしていたのが残念でしたが、絶滅危惧種がとにかく、足の踏み場もないほどあるのが今さらながら驚きでした。その後場所を移動して草地へ。タチスミレがそこここに咲き、トモエソウコキツネノボタンハナムグラも見られました。この希少なタチスミレが、こんなにあるというのも、遊水地のすごさというか、特殊さというか・・・

 

 午後は有志でジョウロウスゲ探しです。ごく少ない情報を頼りに、ここならあるかなあと思えるところをウロウロ。だめだ見つからない、とあきらめて解散しようとしたところへ、遅れてきた 会員が、なんと「あっちで見つけたよ」。  暑さも疲れもそっちのけでついて行って、見つけました! 2株。独特のモフモフ感。いいスゲです。そばにはなんと、イヌタヌキモまで。アジアイトトンボが涼しげに飛んでいました。帰り道のヒメヨモギの香りがいつもに増して爽快でした。(YT)

 

「知る活動2019」にも同じ記事掲載



2018/05/18

 

小山市立下生井小学校の渡良瀬遊水地植物観察会のお手伝いをしました。


2017/09/25

当ホームページを公開しました。