2018年
晴天に恵まれた今年最後の調査会でした。
湿地も紅葉の季節です。
タコノアシがよい具合に赤くなっていました。ゆでだこです。
カンエンガヤツリはまだまだ元気です。
花らしい花はほとんど終わっていましたが、秋の湿地も良いものですね。
午後、有志で行った池に、なんとコウノトリ!
すぐ目の前でえさを採っています。フナらしい魚を採ってまたたく間に食べてしまったと思うと、すぐアメリカザリガニらしいものを取り上げました。すごい食欲です。
こちらに気づかないはずがないので、人慣れしていますね。
そっと退散!
ミズオオバコの花がまだ咲いています。
堤防のウマノスズクサに、ジャコウアゲハの幼虫が着いていました。まもなくさなぎになって無事冬を越せるとよいですね。
久しぶりの青空!
暑からず寒からず、絶好のおひよりです。
今年は秋に越流などによる冠水がなかったため草がきれいです。
イヌセンブリがちょっとした大群落でした!!
よかったよかった!今日の目的はこれでした。これほどたくさん咲いているのは珍しいことです。
ナガボノシロワレモコウもまだ咲いています。
ヒメナエも咲いていましたが、写真を撮るのを忘れてしまった(泣)。
午後、場所を変えてホソバイヌタデを探し、無事見つけました。
いい色だねぇ!とはfshaさんの声。
小雨のため、中止になりました。
小雨のため、中止になりました。
前回の調査会で、ミズニラモドキ(絶滅危惧Ⅱ類)と思われるものがあったため、再調査が必要となり、臨時で行いました。
今日も暑いです!
1ヶ月の間に日照りが続き、浅い池の多くは干上がっていました。
前回と同じ調査地も、干上がるか水位が下がっていて、多くの種が消えていました。
ミズニラ類は1株だけ採集できましたが、状態は悪く同定に至りませんでした。
第2調節池で昨年掘削されてできた新しい池の調査をしました。
異常に暑いです!汗の噴き出す中での調査です。
水深が浅いながらも水位が安定しており、まだ水の透明度が高いことで、水草にとって良い環境になっているようです。
ここでも絶滅危惧種が続々と見つかりました。
ミズオオバコは遊水地では久しく姿を消していました。花はとても良いにおいがします。
ミズマツバは水中でも元気に生えていました。
サガミトリゲモ(ヒロハトリゲモ)が初記録です。
ツツイトモは文献記録にはあったものの、なかなかお目にかかれなかったものでした。
土が富栄養化している関係で、今後水質悪化やガマ群落への遷移が推測されます。
その他記録された主な種
ミクリ、カンエンガヤツリ、オオアブノメ、ミズマツバ、タコノアシ
マツバイ、ハンゲショウ、ミコシガヤ、エビモ、ヒルムシロ、ササバモ、ハリイ、エゾミソハギ、オオトリゲモ、コナギ、サンカクイ、イボクサ、キクモ、ケゴンアカバナ、タタラカンガレイ、アゼナ、アメリカアゼナ、ミゾハコベ、チャガヤツリ、カヤツリグサ、コゴメガヤツリ、ヒナガヤツリ、タマガヤツリ、カンガレイ
昨年浅く掘削されて湿地となった場所の調査を行いました。
ヨシ・オギがはぎ取られていますが、地下茎は残っているようで数年のうちにヨシ原が復活しそうです。
現在は湿性裸地の状態になっています。
驚いたのは、ミズニラ(シダ植物 準絶滅危惧種)の大群落です。
これほどの大群落は滅多にないでしょう。
遊水地でも今までこれほどの状態はありませんでした。
その他の確認種
アオヒメタデ、エキサイゼリ、アズマツメクサ、タコノアシ、ウスゲチョウジタデ、ノカラマツ、ミゾコウジュ、ゴマノハグサ、ハナムグラ、ミズアオイ、キタミソウ(以上絶滅危惧種)
その他の主なもの
ヨシ、オギ、カナムグラ、オオイヌタデ、ヤナギタデ、イヌタデ、ヒメジソ、ミコシガヤ、ニョイスミレ、ヒロハノコウガイゼキショウ、アオコウガイゼキショウ、タチコウガイゼキショウ、マツカサススキ、オモダカ、ミゾハコベ、マツバイ、オキジムシロ、ミズハコベ、アキノノゲシ、シロバナタカアザミ、イシミカワ、ヒメヨモギ、ツルマメ、アゼナ、イボクサ、フトイ、セイタカアワダチソウ
午後に行った他の掘削地は、浅い池になっており、田んぼのような攪乱された浅い湿地に出る植物がいろいろ見られました。
主な確認種
オオアブノメ、イトモ、ササバモ、ヒルムシロ、カンガレイ、ガマ、ヒメガマ、ミゾハコベ、マツバイ、ミズアオイ、コナギ、イヌビエ、タコノアシ、アオガヤツリ、アゼナ、タケトアゼナ、ヤガミスゲ、キクモ
午前中はシムラニンジン自生地の外来種除去作業をしました。(守る活動のページ参照)
午後、数日前に見つかった絶滅危惧種のミズタカモジを見に行ったところ、他の絶滅危惧種もびっしりとありました。
構成種は全く違っても春のヨシ原(トネハナヤスリ、ハナムグラ、エキサイゼリ、ノカラマツなどでびっしり)と同じ足の踏み場もない状態で、感激しました。
まったく渡良瀬遊水地は、国内で他にないほどの絶滅危惧種の宝庫であると再認識しました。
確認種
ミズアオイ、タコノアシ、ミズタカモジ、カワヂシャ、オオアブノメ、コギシギシ、イヌタヌキモ、キタミソウ、コイヌガラシ、ジョウロウスゲ、ミゾコウジュ、イトモ
(以上絶滅危惧種)
エビモ、ミズハコベ、コバノカモメヅル、アゼナ、オオイヌタデ、ヤナギタデ、サナエタデ、ムシクサ、コオニビシ、ミコシガヤ、カズノコグサ、スズメノテッポウ、ゴキヅル、ノミノフスマなど
よく晴れてもまださわやかな風の吹く気持ちの良い一日でした。
掘削地では久しぶりにアズマツメクサやミズニラなどが顔を出していました。
渡良瀬遊水地では掘削すると出てくる絶滅危惧種がたくさんあるので、工事跡地はよく調べねばなりません。
今回も期待に違わずいろんなものが!
移動してタチスミレを見に行くと、ちょうど真っ盛りでした!
確認した主な種
アズマツメクサ、ミズニラ、ヌマアゼスゲ、ハナムグラ、アオヒメタデ、サナエタデ、ミゾコウジュ、エキサイゼリ、アキノウナギツカミ、ノニガナ、ムシクサ、アゼナ、ミズハコベ、サデクサ、アリアケスミレ、サンカクイ、ヤノネグサ、メハジキ、ハンゲショウ、タチスミレ、エゾミソハギ、シロネ、オヘビイチゴ、コキツネノボタン
今日の調査会は、保全作業を兼ねて行いました(守る活動参照)。
渡良瀬遊水地でも今や幻のようになっているシムラニンジンの自生地です。
この貴重な自生地は長らくアクリメーション振興財団によって保全作業が行われてきました。
しかし近年のセイタカアワダチソウの侵入繁茂は著しく、シムラニンジンの芽生えも激減しています。
そこで、全員でセイタカアワダチソウの抜き取りをしました。
(この項は守る活動と重複します)
あたりで確認された主なものは次のとおりです。
ノダイオウ、マイヅルテンナンショウ、シムラニンジン、ミズチドリ、ノカラマツ、シロネ、トネハナヤスリ、コウヤワラビ、ハナムグラ、アリアケスミレ、ゴマノハグサ、ノウルシ、チョウジソウ、ワタラセツリフネソウ、ミコシガヤ、ヒメヨモギ、ヒメシダ、ケナシチガヤ、オヘビイチゴ、ハンゲショウ、ツルマメ
午後、昭島HS氏が発見したホソバイラクサを見に行きました。渡良瀬遊水地では初記録です。
埼玉県域と栃木県域の両方にありました。
いずれの県でも産地が限定されているので、貴重な発見です。
今年度第1回目の調査会を実施しました。
サクラソウの自生地は、今年のヨシ焼きであまりよく燃えず、ヨシ・オギの立ち枯れがありましたが、すでにアクリメーション振興財団の保全作業が入っていて、比較的きれいになっていました。
今年は開花が早いようで、ノウルシもサクラソウもすでに満開になっていました。またチョウジソウも開花が始まっていました。
確認した種
サクラソウ、チョウジソウ、ノヂシャ、セイタカアワダチソウ、ノウルシ、オランダミミナグサ、カントウタンポポ、セイヨウタンポポ、キュウリグサ、ハルジオン、スイバ、スイカズラ、エノキ、タチイヌノフグリ、ツルマメ、ヤブガラシ、アマナ、カラスノエンドウ、ニガクサ、ノカラマツ
参加者の皆で、脅威となっているセイタカアワダチソウの抜き取りをしました。(守る活動)