知る活動

 

2021年


調査会 2021/10/16

 朝から小糠雨。これ以上ひどく降らないでくれと、祈りつつ集合場所に向かいました。コロナ禍で、やっと再開できた調査会なのですから。

 それでも着いた時には雨はやみ、18人の会員が揃いました。

 最初に渡良瀬遊水地の概要と、調節池の役割、流れ込んでいる河川などの説明をしました。遊水地の地理と植生は切っても切れない関係にあるはずですので。

 歩き始めた道の両側は、「凡人」には何の変哲もない秋の雑草の生い茂る光景。それが記録係のA会員の手にかかると――アキノノゲシに2種類あり。アキノノゲシとホソバアキノノゲシ。ノブドウしかり。ノブドウとキレハノブドウ。メドハギのところで立ち止まったのは、「普通のと感じが違う」から。そう、違和感って大事なんだった。別種とまではいかなくても、何かしかの変異かもしれません。

 最初の水辺は、水辺というより泥水ヨシ原だったけれど、それでも鮮やかにホソバイヌタデが咲き、サデクサが咲いていました。エゾミソハギでなく、ミソハギの若い株や、ハナムグラの若い株も。

 次に降りた川べりは、遠目には単調そうでしたが、入ってみなければわかりませんね。まず、真っ赤に色づいたタコノアシがお出迎え。ヤナギタデの群生の間には、ヤガミスゲのこんもりとした株立ちや花をつけたマツバイゴキヅルヒメミズワラビマツカサススキなどなど。変なものがある――と皆で覗きこんだのは、ヌカキビの穂が、不自然に膨らんだもの。病気なのか、虫の仕業か、首をひねります。石化? てんぐ巣病かも、という声も。自然って、不思議ですね。

少し高いところには、ヒメジソオオクサキビもありました。

 次の水辺までの道端には、道に張り出したアマチャヅルや、コメナモミがありました。カナムグラもいっぱい。

 寄り道しつつ着いた掘削池は水位が高い。その中に、ありましたありましたトリゲモ(らしき)。前回の調査地で見つかったばかりで、またです。ありがたい環境です。そのほかに、ヒルムシロもありました。

 お昼時というのに、暗くなって雨がまたちらついてきました。

それにもめげず、もう一場所、有志で調査に行くことに。M会員が見つけたという、タヌキモの仲間を見にいきます。

 ユウガギクの群生やアオミズの群生の向こうに広がる水辺に、おお。たくさんのたくさんのタヌキモ類。花がひとつも咲いてないのが残念ですが、花に勝るとも劣らない、水中に浮かぶレース状の葉の美しさ。透き通った捕虫嚢もきれい。たぶんイヌタヌキモではないかということですが。来季、花が見られればいいなと思います。ぜひ、間近に見たいものです。

 雨の心配と追いかけっこでしたが、思ったよりたくさんの植物が見られました。遊水地の豊かさと、お天気の気長さに感謝です。(YT)



調査会 2021/10/02

台風一過の秋の青空が広がる渡良瀬遊水地に20名近くの会員が集まり、2か月ぶりの調査会がおこなわれました。

会員の「ミズアオイ開花中」の情報に、第一調節池のヨシ原の広がる水辺を歩きました。カンエンガヤツリが群生していました。ミズアオイも数か所で見ることができました。水の中に数株が点々と生えているところや、すぐ目の前で花序をのばし美しい青紫色の花をつけている株もありました。ミズアオイも、カンエンガヤツリも、適度な攪乱によって出現するとのこと、来年も同じ場所で見られるとは限らない・・・、今回の出会いは貴重です。

タデ科の花もたくさん、アオヒメタデオオイヌタデヤナギタデニオイタデサデクサアキノウナギツカミ、そして大好きな薄紅色の花のホソバイヌタデも、イヌタデと隣どおしで開花中。イネ科のヌカキビのほっそりした花穂が、それらの間でまけじと主張しています。タタラカンガレイも随所で見られました。

小さな水辺では、ウスゲチョウジタデの額頭の毛を確認。また、春に私が名前を間違えたメリケンガヤツリが、5月と同じ緑々の状態で見られました。繁殖力が強いのでしょう・・・、重点対策外来種なのですね。A会員がオオニワホコリと思われるコスズメガヤに似た草を発見。でも私にはまだ違いがよくわからないです。

帰り道のヨシ原で、ホソバオグルマが一株花を咲かせていました。また行きには気づかなかったゴキヅルがたくさん。花と実を一緒に見ることができました。合器を開けてみたら、中に茶褐色の種が2つ並んでいました。

短い時間の中で、見たかった植物にたくさん会えた調査会でした。(MK)



調査会 9月4日、18日

 新型コロナの影響で中止しました。


調査会 2021/07/17

 梅雨明けの青空が広がる渡良瀬遊水地、今年度2回目の調査会が開催されました。新会員1名を含め14名で、水辺を2か所調査しました。

 はじめに訪れたのは、近年掘削が行われて浅い池になったところです。クサネムが並ぶ先の水の中アゼナミコシガヤミゾコウジュミズハコベ、ミズニラ、コウガイゼキショウ、アオコウガイゼキショウ、ケイヌビエイヌビエコゴメガヤツリカヤツリグサ、コアゼガヤツリ、タマガヤツリトキンソウ、タケトアゼナ、オオカワヂシャ、ヒデリコアブノメキクモミズマツバアオヒメタデクロテンツキ、ホタルイなどなど・・・。

 絶滅危種も普通種も外来種も、いろんなものが沈水や抽水状態で見られおもしろかったです。ホソバイヌタデの薄紅色の花が水に映えて印象的でした。

 次に訪れた水辺では、まずシロガヤツリを観察、あいにく泥をかぶってしまって土色になっていて残念。ヒルムシロもそばにありました。エゾミソハギイヌゴマの花の咲く道を進んだ先の水辺は、ヒメガマ、サンカクイ、カンガレイフトイマツカサススキ、コゴメイ、ウシノシッペイなど背の高い植物が茂る先の足もとに、アゼトウガラシの花がたくさん咲いていました

 ウスゲチョウジタデの花が咲くころ、また訪れたいと思います。

 帰りながらヤナギタデの葉をかんで辛さで暑さを紛らわしてみましたが、余計なことでした。(MK)



調査会 2021/07/03

 やっとやっと開催にこぎつけた、今年初の調査会です。心配した雨も上がりました。今日は、シロバナナガバノイシモチソウの開花状況など、確認したいと思います。

 途中の道にも発見がいっぱい。記録係のA会員がイタドリを指さしたので、イタドリだと思ったら、ケイタドリですって。ミヤコグサもいまを盛りと咲いていましたが、これもセイヨウミヤコグサの可能性もあるから、ルーペで確認するようにとのことシカクイがたくさん出穂しているけれど、もしかしたら茎の丸いイヌシカクイかもしれないので、必ず触って調べたほうがいい、とのアドバイス。

 照らず降らずの曇り空に、今年初めて出会ったイヌゴマのピンクがことのほか映えます。スックと花穂を伸ばしたヌマトラノオをよく見たら、なんと花弁が7枚もある豪華版でした。この季節に見られると思っていなかったアキノウナギツカミの開花株の群生も、うれしいプレゼントでした。カナビキソもまだ咲いていてくれました。そしてコウガイゼキショウ。ハリコウガイゼキショウとの違いを、3回も4回も聞いたのに覚えられず、6回目くらいにいくらか分かりました。そうしたら最後に、コモチコウガイゼキショウまで見つかってしまって。家で勉強します。

 目当てのシロバナナガバノイシモチソウは開花期に入っていました。ミミカキグサも開花していました。そして何故かこんな、人の手が入っていなさそうなところに、外来種のキバナノマツバニンジンが。どうやってここに来たのか?謎です。花は、アマ科だけあって、きれいです。ネコハギの株や、レンリソウの葉や、ヨツバムグラとヒメヨツバムグラの花。アゼムシロの花も、ポツポツ咲いていました。ヤマアワもありました。白花のサデク、なんて初めて見ました。

 帰り道の収穫は、ミソハギです。遊水地にはエゾミソハギがとても多いのですが、これはミソハギ。A会員に指摘されなければ、そのまま通り過ぎてしまうところでした。それから、野菊の小群生。どう見てもカントウヨメナなのですが、遊水地では未発見です。引き続き経過観察したいのですが、国土交通省?による草刈りの跡が。定期的に草刈りされるエリアだとすると・・悩みは深いです。

 午後1時半から4時くらいまで。今日の調査会で確認された植物は、ハルシャギクや、園芸種のヘメロカリスも含めて100種を超えました。

 コロナ禍でずっと調査会が開けず、悶々としていましたが、一気に発散しました。やっぱり遊水地はいいなあ、外歩きはいいなあ、と。そして新入会のK会員が重い植物図鑑を3、4冊も持って歩いているのを見て猛省。初心忘るべからず。

 遊水地を歩ける日常が戻って来たことに、感謝! 次回が楽しみです。(YT)



調査会 5月15日、6月5日、19日

 新型コロナの影響で中止しました。